Operation Improvement

運用改善の基本アプローチ

See(Before)
  • 問題の認識
    • 運用あるあるシート
      • 現状認識の抽出/共有
      • 例えば、3大課題は何か、その悪影響は何か、望ましい状態は何か、望ましい状態実現への障碍は何か、中間目標は何にして行動すればいいか
      • 現実 / 要望(望ましい状態) / 行動
  • 調査分析
    • データの裏付け、科学的/客観的な根拠。
    • 効果測定用のデータを事前に収集
Plan
  • 解決策の立案 (Design)
    • 分析、再設計 (工程分析、工程設計)
    • 実現案の作成
    • KPIの決定
    • ロードマップ/タスクシート
Do
  • 解決策の実施
    • 変更の実施 (Transition / リリースマネジメント)
    • 変化の測定
See(After)
  • 効果測定
    • 変化の分析
    • KPIによる評価
    • 運用あるあるシートの更新/変化点の抽出
  • 次の "問題の認識"(See Before) へ

運用改善のゴール像

  1. 負荷を下げる (ゴール2)
  2. 属人性を下げる (ゴール1)
  3. 付加価値を上げる (ゴール3)

スタートから最終ゴール(逆順)

ゴール3. 付加価値を上げる

  • Step3. 質、量、スピードで差別化を図る (どうやって??)
  • Step2. リソースをひねり出す / 即応性を上げる
  • Step1. 負荷を下げる(ゴール2)

ゴール2. 負荷を下げる (例: トラブルをなくす)

  • Step3 (Do). ボトルネックを消す
  • Step2 (Plan). 問題点解消対象の選択 & 解消実現案の作成
  • Step1 (See). サービス/システムの概念、構成を知る(ゴール1) & 問題点の理解と整理

ゴール1. 属人性を下げる (例: サービス/システムに関する脳内ダンプを行なう)

  • Step3. サービスとリソースのリレーション(ワークフロー)を知る [インターメディエイト]
  • Step2. リソース(サービスの原単位)を知る [バックエンド]
  • Step1. サービス(ユーザ視点の全体像)を知る [フロントエンド]

スタート.

サービス運用の構成概念

属人性を下げるには:

  • その人の脳内をダンプする必要がある。
  • ダンプ用のモデルスキームが必要。

サービス運用のモデルスキーム

  • フロントエンド/インターメディエイト/バックエンドの3層構造

None

バックエンド (リソース)

サービス提供の原単位

  • 内部リソース: 自社リソース,自部署(チーム)の提供するリソース (Controlable)
  • 外部リソース: 他社、他部署、クラウドサービスやプラットフォームの提供するリソース (Uncontrolable)
インターメディエイト (ワークフロー)

リソースのメソッド/データを組み合わせてサービスの構成要素を作るもの。 (ワークフロー自身が中間プロパティや組み合わせメソッドを持つこともある)

  • 自動ワークフロー (サービス関数/サービス要素)
    • リソースを組み合わせてサービスに必要なメソッドを自動実行(データを出力)する。
  • 手動ワークフロー (オペレーション)
    • リソースを組み合わせてサービスに必要なメソッドを手動実行(判断を伴う)する。
フロントエンド (サービス)
ユーザに対して、データ(メソッドによる処理含む)を提供する。 複数のワークフローを組み合わせて実現する。

Note

  • デリバリを伴うサービス運用(L4:サーバから上)はたぶん上記で説明可能。
    • オブジェクトによるサービス(メソッド/プロパティ)の提供
  • L3から下の運用は、コネクション(空間)の提供なので、デリバリを前提とした説明は難しいかも。

(共通)基本概念 (5W1H / 6W2H)

What:
対象(サービス/ワークフロー/リソース)のスコープ
Why:
対象(サービス/ワークフロー/リソース)の利用目的
Who:
対象(サービス/ワークフロー/リソース)の関係者(直接ステークホルダー)
When:
対象(サービス/ワークフロー/リソース)の利用場面
Where:
対象(サービス/ワークフロー/リソース)の接点/窓口(インタフェース)
How:
対象(サービス/ワークフロー/リソース)の利用方法(呼び出し)
(オプショナル) Whom:
対象(サービス/ワークフロー/リソース)の二次関係者(間接ステークホルダー)
(オプショナル) HowMuch:
対象(サービス/ワークフロー/リソース)のコスト/収益構造

フロントエンド(サービス) の論理構成

  • サービス関連の用語/概念 (なるべくグローバル用語 + 独自サービス用語)
  • サービスカタログ
サービスカタログ
サービス名 提供メソッド 提供プロパティ 5W1H 関連するワークフロー
         

intermediate(ワークフロー) の論理構成

  • ワークフロー関連の用語/概念 (ローカルにならざるを得ない)
  • ワークフローカタログ
    • 自動ワークフロー (サービス関数 例: バッチ処理)
      • ワークフロー処理カタログ (自動処理一覧)
    • 手動ワークフロー (オペレーション 例: 判断が必要な作業)
      • ワークフロー作業カタログ (手動作業一覧)
ワークフローカタログ
ワークフロー名 5W1H ワークフロー構成(リレーション)図 関係メソッド群 関係プロパティ群
    (いわゆるサービス構成図) 組み合わせメソッド / リソースのメソッド 中間プロパティ / リソースからのデータ
  • リレーション(関わり方)
    • システム間連携(設計)
    • システム間トラブル
    • システム間ボトルネック/キャパシティ

バックエンド(リソース) の論理構成情報

  • 論理構成関連の用語/概念 (なるべくグローバル用語で)
  • 論理リソースカタログ
論理リソースカタログ
リソース名(識別子) 5W1H (6W2H) 論理リソースの種別 メソッド(処理/挙動) プロパティ (データ/ステータス)
   
- プラットフォーム
- ノード
- Web
- DB
- バッチ
- ファイル共有
- アプリケーション
   

バックエンド(リソース) の物理構成情報

  • 物理構成関連の用語/概念 (なるべくグローバル用語で)
  • 物理リソースカタログ
物理リソースカタログ
リソース名(識別子) 5W1H ノード(ネットワーク機器/サーバ)のスペック ネットワークセグメント 物理位置
       
- ロケーション (データセンター/拠点)
- ラック収容位置
- ケーブル終端接続点
  • ネットワーク物理構成(L1-3)

Note

  • ラック収容位置、ケーブル終端接続点、ネットワーク物理構成は、コロケーションまで管理する場合以外は不要かも。
  • ノードスペックはキャパシティプランニング上必要。
  • ネットワークセグメント/ロケーションは、ネットワーク/上位障害の場合に、影響範囲を特定するのに必要。
  • ネットワークセグメントは、マルチホーミングの場合はASも見た方がよさそう。

付属資料

  • 運用あるあるシート (Before / After)
    • 現象 (表層)
    • 中間要因 (表層 - 中間層)
    • 3大要因 (深層: 高負荷/属人的/費用対効果が見えない)
  • 理解度チェックシート (Before / After)
    • サービス(フロントエンド)理解度チェックシート
    • ワークフロー(インターメディエイト)理解度チェックシート
    • リソース(バックエンド)理解度チェックシート
  • 改善ロードマップ/改善タスク一覧
  • 成果物一覧
  • 効果測定シート (KPI)